幾つかの進展

以降、このサイトではガンホー社側が発表した「不正アクセス」による個人情報漏洩を「管理能力欠如による」個人情報漏洩と改めて記載する。不正アクセス云々は実情にそぐわないからだ。
正しくない言葉遣いでは、世も混乱すると孔子は述べている。

ガンホー社に対するユーザーの行動
管理能力欠如による個人情報漏洩と前後してにゅ缶内部の「ガンホーを撤退させるスレッド」内の有志の間で幾つかの「ガンホー社に働きかけよう」と言う動きが具体化してくる。
元々このスレッドはいわゆる「ネタ」的要素が高く、ガンホー社を潰すなどの不穏当な発言が多かった。無論、それは年若き人々の(違ったらごめん)感情論の発露であって、全員が全員ガンホー社に対して恨みつらみを抱いている訳ではない。
ポータルサイトの作成を促す発言があったのはこの時点だろう。
正直、自分でポータルサイトを立ち上げて運動の中心に居座ろうかと考えた事もあったが、自分のサイトはあくまでVesselと言う名義で、しかも一部の…ごく一部の人々に対して粘着的にクレームをつけて遊んで居る側面もある。はっきり行って活動の拠点とするなら体面が悪い。(かと言って全面改装するのは流石に…既に一個サイト改装中なんじゃ…)
<<偉そうだけど、この時点での私のシナリオ>>
1.幾人かがガンホー社の対応について個人意見を述べる/何か活動を起こす
2.それを取りまとめるポータルサイト作成
3.有志の総意でガンホーと交渉


この活動形態は、日本ヘラルド社に対してThe Lord of the Rings(以下LotR)の字幕翻訳者 戸田氏を更迭させる運動と同じ形式である。ちなみにこの運動は最終的に目的を達成したようだ。
(無論、T-RPG崩れたるこの私も、字幕は変だぞ変だぞと思いつつ3回も映画を見てDVDも買った兵である)

ポータルサイトに関しては初期段階で大変物騒なお題目を掲げていた。「シナバモロトモ」と言う文言の辺りにその形跡が残っている。私も活動の趣旨には賛同しているが、正直この時点での過激な行動指針には賛同しかねる部分もあった。しかしながら活動の中心となる人物ががんばった結果を水泡に帰すのは忍びないと考え、バナーを張って賛同の意を示した。活動の方向に関しては、一参加者として「名無し」の発言で修正を求めれば良いと考えたのである。
(先に宣言しておく。カンのいい方は気が付くと思うが私はにゅ缶内でVessel及び名無しさんの両方で発言をしている。Vesselと言うコテハンを出す必要のない時は名無しさんなので…)

この後、少しサイトの体裁が整ってから署名投稿フォームがあんり氏の手によって作成される。
活動の方針は「公開質問状を作成し、それに署名を添えてガンホー社に提出し、公式な回答を求める」形式に固定された。その後煽りその他もろもろの悲喜こもごもがにゅ缶内に吹き荒れて、活動の中心に居る人物の叩きや煽りが増えた。多くの場合「生ぬるい」等の煽りや「邪魔だ失せろ」等の罵倒で何一つ代案や自分の活動を行う事ができなかった訳であるが、最終的に自分の取るべき行動をきっちり守った活動中心側の自制心を賞賛したいと思う。

最終的にあんり氏が直接ガンホー社に赴き、質問状と署名と渡すという事で意見は一度沈静化する。
無論、あんり氏はアポイントメントを正式に取って行動しているので誤解なき様に。

<<以下、無用な誤解を避けるために私のBBSに投稿した内容をそのままコピペ>>
あんり氏が質問状提出するに当たり、にゅ缶内で「渡した証拠写真欲しい」等とせがまれていたので「なんなら、一緒に行って写真とってあげようか? 家も勤務地も都内で近いし」と言う返事をしたのが事の始まり。別に私はその場でガンホー社に質問するつもりなど無かったよ。(この活動はユーザーの物であるし、俺はアポ入れてないから)
で、あんり氏が私の同行を先方に尋ねて却下食らった訳だが、私としてはガンホー社に入る直前の氏の写真と、出て来た時の写真でも撮ろうかと思ってたよ。
(中に入らなければ問題あるまい)その後、事の次第をあんり氏に尋ねようとは思ったけどね。それがニュースソースになるかどうかは微妙な所だ。
<<引用終わり>>

確かに、彼らの活動発言で不適切と思える発言も無かった訳ではない。しかしその過ちをリアルタイムで正していける点で彼らの本質はガンホー社とは異なる。
BBSにも記載したが…人間は過ちを犯す。これは避けられない事実だ。問題はその過ちを認め、謝罪し、修正していけるかどうか…である。私は過ちを責めはしない。しかし、過ちを過ちと認めず、事実を隠蔽する者に対しては断固として異議を唱える。

署名募集期間の後半になって、新たなる活動者が新たな活動として「この活動の広報」を行い始めた。活動の内容を各種メディアにメールにて告知し、知名度を上げるという活動だ。
すごい事をやっている様に見えるが、実はあんまりすごくない(苦笑:他意はないぞ)
既に我々はインターネットを拠点として広報活動を行っているのだ。上記の行動は媒体が変わっただけに過ぎない。むしろ日本国内メディアだけに行動を絞っている辺り、ゲーム系のメディアに絞っている辺り、まだまだ良心的だと思う。(私だったら…<某スレッド819がムカついたので特に隠す>…辺りに読者の投稿を行うぞ…彼らの<某スレッド819がムカついたので特に隠す>雑誌に)

紆余曲折の後、最終的な質問内容と署名活動が完了した。
あくまでBBSに記載された事項からの伝聞であるが、質問状を手持ちする前日の夜になって

ガンホー社が質問状と署名の受け取りを拒否した。

時間は定かでないが、恐らく夜の9:00以降。
既に許可した訪問予定(アポイント)をそんな時間に電話で取り消すのも、企業としては如何な物かと首をかしげる所であるが…
で、拒否理由に当たる部分だが…

企業などを巻き込んでいる場合、面談を受けるわけには行かない

だそうだ。
今の時点で彼らの後ろ盾には企業は存在しない。私は雑誌社に今回の顛末を記載したが、それは本業としての私の「しごと」では無く、フリーのライターとして企画持込を行い、編集部がその記事に価値を認めた結果でしかない。実際に今回の活動の如何に関わらず、企業側のセキュリティー認識の甘さは突くつもりでいたし、その原稿はとっくに校正を終えて輪転機に掛けられている。
また、今回の活動について触れた記事に関しても編集部から続報を記載しても構わないという許可を貰っているし(ただし、この許可は「ガンホー社が何らかの改善を行い、その行為を賞賛する…」と言う文脈で使用するつもりだった。予想外の結果が出てフォローのしようが無いんだが、それならそれで続報を書くしかあるまい)

私としては、現時点でも「ユーザーの総意とガンホー社がガチの対談を行う。その結果、良きラグナロク オンラインの運営方針が定められる」と言うシナリオを夢見ている。しかしそのような決着をガンホー社が求めないのであればまた別のランディングポイントを定めねばなるまい。

と言うことで、起承転結の起承までは終了した。
ここからユーザー側は事を転じる策を練り、最終的な結論をガンホー社に出させる事になる。